15年9月定例会   討論 議事録


 私は、今回上程されております全議案のうち、議案第106号平成15年度豊田市一般会計補正予算と議案第109号工事請負契約の締結、(仮称)豊田市新清掃工場建設工事につきましては反対の立場から討論し、議案第113号財産の取得について、豊田地域医療センター心臓超音波診断装置につきましては賛成ではありますが、一言申し添えさせていただきます。
 まず、議案第106号平成15年度豊田市一般会計補正予算について、反対の立場から討論いたします。

 今回の補正予算は、歳出6款農林水産費、地産地消推進費の計上や、10款教育費、少人数学級対応の施設整備費、バリアフリー化整備費の計上など評価するものもとても多くあります。特に私が3月定例会の一般質問に取り上げ、問題提起いたしました学校を始めとする公共施設の小型焼却炉94施設122基の解体撤去に対しましては、速やかに対応し、1億3,900万円余の補正予算を計上していただき、市民、子どもたちの健康、安全面から評価するとともに、大変感謝をしております。
 しかし、私にとりましては承服しかねる予算規模の大きな2事業も含んでおり、賛成できません。一つは新清掃工場建設費で、これにつきましては議案第109号で述べさせていただき、もう一つの(仮称)ITS情報センター整備費1億2,000万円について一言述べさせていただきます。

 この事業は総事業費1億8,000万円で2分の1の国庫補助をいただき実施するものですが、私は豊田市レベルで手を挙げる事業ではないと思っています。他の自治体では名古屋市や広島市などで整備されるそうですが、それらは人口規模の多い政令指定市であり、公共交通機関や社会基盤も豊田市と比べものにならないくらいに整備されている都市であります。私は、総事業費1億8,000万円、年間ランニングコスト2,500万円から3,000万円もかけてまで豊田市で実施する需要があるとはとても思えないのです。

 委員会質疑では、需要見込みはペデストリアンデッキ通行量から想定して平日100人、休日300人の利用を想定しているということでした。確かにオープン当初は物珍しさから若干の利用はあるかもしれませんが、継続してそんなに利用があるとはとても思えません。また、利用方法としては、電話やインターネットを活用すると言っていますが、現在でも豊田市交通インフォメーションのウェブサイトでは、公共交通情報、駐車場情報等も発信していながら有効活用しているとはとても思えません。また、説明いただいたサービス内容を見ても魅力あるものに感じられません。これだけ多額の費用をかけても市民にとってよかったというサービスが提供できるのでしょうか。運営管理についても、市が責任を持って運営するのではなく、財団法人である豊田都市交通研究所へ委託を検討中とのことです。
 私は、サービス内容、費用対効果等、その他総合的に考え、豊田市の事業として(仮称)ITS情報センターの整備はすべきでないかと考え、これらを含む議案第106号平成15年度豊田市一般会計補正予算について反対させていただきます。

 次に、議案第109号工事請負契約の締結について(仮称)豊田市新清掃工場建設工事について反対の立場から討論いたします。この議案につきましては、平成15年度豊田市一般会計補正予算とも関連いたしますが、こちらで意見を申し上げます。

 私は、今まで新清掃工場問題について、特に問題意識を持って取り組んでまいりました。本議案は、予定価格が税抜きで約176億円のところ104億2,000万円で日立造船株式会社を代表とするJVが落札された日立造船株式会社製の流動床式熱分解ガス化溶融方式プラントの工事請負契約の締結についてであります。落札金額だけ見ますと、低入札調査対象となるほど安値で落札されたことはいいことだと思いますが、私は環境面、安全性、ランニングコストにおいて今でも長年の実績があり、ダイオキシン対策もとられております現行のストーカー方式にすべきだという観点と、落札JVへの経営上の危ぐから反対させていただきます。

 まず始めに環境面であります。熱分解ガス化溶融炉の導入根拠の一つとして、ダイオキシン類の発生量が少ないためとしています。そこで飛灰中におけるダイオキシン類の発生量を比較してみますと、新設の場合の基準値が0.1ナノグラムTEQ/グラムのところ、資料によりますと、日立造船プラントは0.03ナノグラムですが、現行炉は平成14年1月16日の調査では1号炉0.0005ナノグラム、2号炉は0.0096ナノグラムと日立造船株式会社プラント以上の申し分のない数値であります。他の調査も同様に低い数値を示しています。

 また、排出される溶融スラグも有効利用を図ると言っていますが、近隣の豊橋市や、一般質問でも例示しましたように、日立造船プラントが稼働している桜井市でも全量最終処分場に埋め立てている状況です。これでは全く熱分解ガス化溶融炉を導入する意味がありません。
 また、安全面では、新技術の安全性に対する不信感が募りつつあります。次世代型と言われる熱分解ガス化溶融炉と同様にダイオキシン対策の救世主として脚光を浴びてきましたRDF(ごみ固形燃料)発電施設は、三重県多度町で爆発事故が、その後、福山市のRDF施設でも火災事故が発生しております。幸いにして熱分解ガス化溶融方式の清掃工場では今のところ大事故はありませんが、絶対にないとは言い切れません。また、方式は違いますが、9月11日には千葉県市原市の廃タイヤ溶融炉が爆発炎上し、死傷者も出ております。豊橋市の新清掃工場、豊橋市資源化センターも平成14年1月31日に消防車10台が出動するという火災事故を起こし、試運転中のガス化溶融炉2基も停止しています。このようにまだまだ安全性も確立されているとは思えません。

 ランニングコストについても優位性が感じられません。人件費については、運転管理はメーカー委託となるため、今後、高騰するおそれもあります。総費用については、今定例会の議会答弁において現行炉のほうが年間4,000万円も安いことがわかりました。これらを総合して考えますと、熱分解ガス化溶融方式導入に対しましては疑問ばかり残ります。

 また、落札されました日立造船株式会社を代表とする共同企業体ですが、日立造船株式会社の経営状況が心配でなりません。新聞報道によりますと、日立造船株式会社は全額出資子会社で国内最大の宿泊施設予約サイト「旅の窓口」を運営するマイトリップネットを323億円で売却するそうであります。これで連結純利益の見通しを従来の65億円から130億円に上方修正したそうですが、それでも今期末で2,000億円規模の連結有利子負債を抱えていると言います。
 虎の子の子会社を手放すまでに追い詰められたこうした厳しい経営状況から考えますと、万が一経営が傾いたときには5年保証も10年保証も全く無意味になってしまいます。いくら落札価格が低いからとこうした企業を代表とするJVに決定することに対しても賛成できません。
 以上の理由により、議案第109号工事請負契約の締結については反対させていただきます。
 最後に、議案第113号財産の取得について(豊田地域医療センター心臓超音波診断装置)について賛成ではありますが、一言申し添えさせていただきます。

 この議案は、皆さんもご承知のとおり、議案上程時は契約方法を8名による一般競争入札としていたものを、本会議4日目、一般質問終了後に地方自治法施行令第167条の2第1項第6号の規定による随意契約と訂正されたものです。こうした記載ミスは今回だけではなく、最近では平成12年12月定例会と平成13年12月定例会にもあったと記憶しています。これは単に記載ミスということではなく、チェック体制に不備があるということであります。これにつきましては、私自身も入札執行調書と照らし合わせて見ていながら記載ミスに気づかなかったと 議案につきましては、予定価格は事前公表していないにもかかわらず、定価が約6,753万円のところ初回入札額が3,470万円から3,482万円と12万円しか開きがないことに対して疑惑を感じないではありませんが、総務部長の「厳しい競争の結果ではないか」という答弁を信じさせていただき、賛成し、今後二度とこのような記載ミスがないよう再度要望し、討論といたします。

 私は、承認第6号平成14年度豊田市一般会計決算について反対の立場から討論いたします。
 平成14年度豊田市一般会計全体を見ますと、歳入1款市税の決算額は968億7,501万円であり、前年度の892億円と比較しまして76億7,491万円、8.6パーセント増で、法人市民税69億119万円、31パーセント増などによるものです。これは自動車産業の業績が好調であったもので、単年度財政力指数も1.66と前年度に比較し0.18ポイントもアップしておりますが、自動車産業の業績いかんではまた下降する可能性もあるので決して安心していられる状況ではありません。

 このことは決算等審査意見書でも、今後、産業構造等の変化に的確に対応するとともに、法人市民税収の不安定さに対するリスクマネジメントも念頭に置いて計画的な財政運営を求めると指摘されているように、しっかり考えていかなければならない問題です。
 そして、健全財政というのは、ただ単に数字がいいということではなく、市民にとっていかに効果的に事業を進め、満足できる事業を行うかということではないでしょうか。

 そこで歳出について申し上げますが、全体としては実施事業の多くは市民にとって理解が得られ、他市にも誇れる事業を推進していることは確かであります。その点は直接業務を遂行しておられます市の職員の皆さまには大変頭の下がる思いであります。しかし、いくつかの事業においては、多くの市民にとって納得できないものもあり、費用対効果から考えましても予算執行すべきではなかったと感じられる事業も多く見受けられます。その中のいくつかを指摘させていただきます。
 まず、2款1項13目のうち、愛知万博を生かしたまちづくり推進費6,700万円余であります。
 これは「あっと!ほーむタウンとよたプラン」の推進のための啓発活動や地区推進協議会への負担金支出ですが、市民の反応はいま一つなのではないでしょうか。万博開催に向け市民は全く冷めているのではないでしょうか。そもそも豊田市も会場になっていることすら知らない市民もまだまだ多いと感じています。私自身万博開催そのものについても否定的でありますが、この予算執行についても納得できません。

 次は、2款2項2目のうち体験型交通安全教育施設調査費24万円余であります。
 これは前年度の1,197万円余と比較すれば金額的にはあまり多くありませんが、市民に対して情報提供すると言いながら、いまだ基礎調査や目指す方向性すら公表していません。全く理解に苦しみます。現段階での調査事項の早急な市民への情報提供を求めます。
 次に、2款4項1目住民基本台帳ネットワークシステム費、住基ネットに関する執行についても一言申し上げなければなりません。
 多くの自治体が問題視し、福島県矢祭町や東京都杉並区など多くの自治体が不参加され、また、横浜市においては選択制を採用されたことも皆さんご案内のとおりであります。そして、第2次稼働した本年8月以降のICカードの発行状況は56枚とさんざんたる結果であります。決算特別委員会で答弁されたように、費用対効果から考えましても現時点では全く効果がないと言っても過言ではありません。本市においてももう少し議論すべき課題であったと思われます。

 次に、4款3項1目渡刈清掃工場拡張費及び新清掃工場建設基金積立金については、議案第109号と同様の理由で承認できません。
 次は、5款1項1目労働費、高年齢者就業支援費のうち、中高年齢者職業能力開発教室のパソコン教室についても一言申し上げます。
 これは昨年、私が決算委員だったときも指摘していますが、まずは中高齢者の就労支援としてパソコン教室が有効かどうかという点であります。受講希望者が多いことと本当に就職に役立つこととは違うという認識を持たなければなりません。パソコンが既に十分できる方々でも就職できない状況にあるにもかかわらず、にわか仕込みの受講修了者が就職できるとはとても思えないのです。それよりも他にやるべき支援があるのではないでしょうか。そして、平成13年度も平成14年度も受講者の就職状況の追跡調査を全くしていないということです。実際に調査すれば、それがいかに生かされていないかが目の当たりになるかもしれないからでしょう。今後はしっかり追跡調査もしていただくこととコースの再検討を要望いたします。

 次は、7款1項2目商業振興費のうち繰越明許にはなりましたが、(仮称)新若宮駐車場整備補助事業4億1,350万円であります。皆さんもご案内のとおり、用地買収の見込みの甘さから設計変更を余儀なくされ、当初案から変更され、建設されることになりました。今後はしっかり状況を把握した上で整備されることを求めます。
 さらに、10款8項6目社会体育費のうち、児童・生徒スポーツ観戦費として豊田スタジアムでのJリーグ公式観戦費2,220万円についても一言申し上げます。

 平成13年度はすべての小学校6年生とすべての中学校2年生を対象に実施が予定されていましたが、親子観戦事業に変更し、実施され、1,810万円を執行しました。平成14年度は小学校6年生と中学校2年生だけではなく、小学校4年生まで対象を広げ2,220万円執行しています。私はこうした観戦は教育費を使ってまですべきではないと思っています。こうした事業に2,000万円以上もの教育費を使うぐらいなら、まだまだやるべきことはいくらでもあるという教育現場からの生の声も聞いております。ぜひ現場の声に耳を傾けていただき予算執行していただきたいと思います。

 次に、同じく6目社会体育費のうち、豊田スタジアムを活かしたまちづくり推進費負担金500万円についても触れておきます。
 豊田スタジアムを活かしたまちづくりの会議、平成11年、平成12年度に引き続き平成13年度も750万円もの負担金を支出しています。そして平成14年度は500万円と減額はされていますが、そろそろ負担金のあり方を抜本的に考え直す時期に来ていると思います。多くは申し上げませんが、市からの負担金をトンネル式に使っているという感じがしてなりません。このように一度できた団体に対しての予算執行が当たり前になってしまうことを大変危ぐしております。今後もう少し使い道を考えていただくと同時に、まちづくりの会そのものについても皆さんにも考えていただきたいと思います。
 次は、10款8項8目体育施設費、施設管理費のうち、株式会社豊田スタジアムへの委託費及び光熱水費5億8,000万円余についてです。
 これには芝生広場やスポーツプラザ、駐車場等の維持管理費も含んでいますので単純には言えませんが、会社としては1億700万円の単年度黒字を計上していますので単純計算しますと約4億7,000万円が維持管理費ということになります。
 また、平成13年度には会社の負担を少なくするために豊田市都市公園使用料条例を改正し、市に入るべき広告看板、観覧室の使用料を減額しております。その額は6,000万円という当時の答弁でございました。これらも合わせますとスポーツプラザ等も含まれてしまいますが、5億3,000万円ほどが実質的な赤字と言ってもいいかもしれません。
 これだけの費用がかかりながら、維持管理費軽減のためにネーミングライツ導入等の検討さえしていないこの施設管理費について今でも認めることができません。

 これらの執行を含む平成14年度豊田市一般会計決算については認定できません。
 以上で反対討論とさせていただきます。



私は、議員提出意見書第5号北朝鮮による拉致問題の早期解決を求める意見書(案)に対しまして新政クラブを代表して賛成の立場から意見を申し上げます。
 この拉致問題は、拉致被害者本人はもちろん、ご家族の皆さんにとっても耐えがたい問題であります。そして、北朝鮮による我が国の主権を侵害した犯罪行為であるとともに、非人道的な犯罪であるということは共通の認識であると思います。
 新政クラブといたしましても、意見書案にありますように政府に対しまして拉致問題の早期解決に向け全力で取り組むよう要望いたします。
 また、つけ加えさせていただきますと、平成15年3月定例会の思政クラブの皆さんを代表された中村 晋議員の討論では、有事関連三法案に対する意見書の採択に関する請願書及び国連憲章に違反するアメリカ合衆国のイラク攻撃に反対し、日本政府に平和的解決のための努力を求める意見書の採択に関する請願書について、国の外交政策にかかわる問題であり、豊田市議会として主体的にかかわる問題としてふさわしくない。地方議会からの発信内容としてはふさわしくないとの考えから反対を表明されていますが、今回の意見書は、こうした外交問題であるにもかかわらず態度を転換する画期的な意見書であると評価しております。今後も外交問題は意見書としてふさわしくないと議論を避けることなく、真しに対応されることをお願いし、新政クラブといたしましても全議員の賛同を得て、本意見書を提出することを求め、賛成討論といたします。



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