平成19年3月定例会 討論 
私は新政クラブを代表して本3月定例会に上程されておりますすべての議案に賛成する立場から、3つの議案に対しまして、意見を述べ、討論させていただきます。

まず、議案第3号 豊田市食育推進会議条例 についてであります。本議案は食育基本法の規定に基づき、豊田市食育推進会議の設置ならびに組織及び運営に関し、必要な事項を定めるものです。
地産地消、最近では地産地食とも言われていますが、食育を考えるうえで、地元の農業問題は欠かすことはできません。
ただ、食育の前提となる農業の問題で危惧されることがあります。それは、品目横断的経営安定対策についてであります。
これは、原則として、個人経営の場合には4ヘクタール以上の認定農業者、団体については、20ヘクタール以上の生産法人あるいは集落営農組織を対象にして、特定の品目について個別ではなく横断的に直接支払いをやりましょう、という政策です。言い方を変えますと4ヘクタール未満の小規模農家には支援がなくなってしまうのです。国の方針としては、家族経営から大規模農業経営に転換したいということも理解はできます。しかし、この制度が農業の放棄、耕作放棄地の拡大を招き、結果、地域農産物の自給率低下を招くのではないかと危惧しております。
ですから、豊田市食育推進会議を設置した際にはこうした問題についてもしっかり議論していただき、地元農業の健全経営にも貢献されることを期待しております。



次に議案第21号 豊田市立乙ケ林診療所条例の一部を改正する条例 についてであります。本議案は豊田市立乙ケ林診療所附属大平(おおだいら)診療所の施設老朽化等にともなう廃止に関する条例であります。
委員会審査での1日診療あたり4.5人という診察数を考えますと老朽化した診療所を建替えることには躊躇せざるを得ません。また、今後は患者さんをワゴン車にて送迎するということですので、その点は確実にお願いしたいと思います。
ただ、市内の他の無医地区についても今後の対策を期待するものであります。



最後に、議案第30号 平成19年度豊田市一般会計予算については意見を述べつつ賛成の立場で、討論いたします。

 本予算案、特に歳出に関しましては、各種補助金の見直し、子育て支援に対する取り組み、高齢者の生きがい対策のための取り組み、災害に強いまちへの取り組み、教育における取り組み等、非常に評価できる予算であります。まずは、そのいくつかに対して述べさせていただきます。


まずは、2款1項4目人事管理費のうち職員厚生費の減額についてです。19年度は互助会の公費負担分を1000分の6.5から5.0に引き下げました。やっとではありますが、本来あるべき姿の折半という形にしたことを評価いたします。

また、私が決算審査のたびに指摘してきました、10款6項1目学校教育総務費のうち学校教職員厚生会補助金は、平成16年度までは1人あたり5000円の補助金を予算計上していましたが、17、18年度は半減され、19年度は廃止されています。

このように評価できる補助等の見直しもありました。


さらには子育て支援に対する取り組みでは、志賀子どもつどいの広場整備や指導員の待遇改善を含む放課後児童健全育成事業の充実。
高齢者の生きがい対策のための取り組みでは、ヤングオールドサポートセンター、高年大学の運営。高年齢者体験農場運営等。
災害に強いまちへの取り組みとしては、防災行政無線の整備や防災拠点施設の整備等。
教育における取り組みとしては、少人数学級対応講師の常勤化や学校図書館司書配置事業、学校トイレの全面改修を含む校舎再整備事業など、市民各層の要望にこたえる数々の予算も計上されており、多くの事業に対しては評価しており、本予算案に対して賛成するものであります。


しかしながら、一般会計予算のうち必ずしも理解できない事業、意見を申し上げたい事業もいくつかございます。ここでは20年度以降に改善されることを期待し、いくつかの意見を申し上げます。


まず、すべての款にまたがりますが、職員の共済費についてであります。職員の共済費は都市共済、九市健保等の負担金で、19年度は一般職31億6,600万円余の計上です。市長など、特別職もあわせた九市健保の負担金は総額約8億2,200万円ということでした。そして、市職員の負担と同額、折半負担にした場合と比較すると8,770万円余分に税負担しております。そこで、他の保険者、健保組合との保険料や自己負担限度額の比較などを公表し、明らかにするとともに、こうしたあまりに厚遇された制度を改善するためにも、ぜひ、早急に共済移行されることを期待しております。


次は、2款1項2目秘書費のうち市長車となるレクサスの年間リース料220万5,000円についてです。これは、予算全体会での質疑でも明らかになりましたが、3年間のリース費は、661万5000円。購入した場合のトータルコストは1069万4000円でした。これを比較すれば明らかなように3年後の売却価格が410万円以上であれば、購入したほうが、市財政にとっては有益なはずです。17年6月定例会での大型バス取得の案件でも「リースとの比較で、リース期間中に発生する金利、市が購入する場合は不要となる取得税、自動車税、それから使用後の売却益を考慮すると、買取りのほうが有利という結論に至った。」と部長答弁がありました。本来はこのように比較検討するはずですが、今回は、こうした判断がされませんでした。ちなみに車両価格491万円で取得し、今まで市長車として3年間使用されてきた走行距離27,000kmのセルシオは3月15日の入札において352万円、同じく31,000kmの議長車は348万円で落札されました。こうして考えれば車両価格1069万円のレクサスも3年後に410万円以下ということはないでしょう。また、武雄市で実施されたようにインターネットオークションをすればさらに高価での売却も可能であると思われます。リースにされたことは本当に残念です。


また、2款1項10目財産管理費のうち中央保健センター併設の東庁舎改築の基本設計費に3500万円計上されており、プロポーザル方式が検討されているようです。東庁舎の改築についてはぜひ、市民参加型の市役所を考える会のような組織を立ち上げ、進めていただくことを期待しております。


2款1項12目契約費において契約事務費で1100万円余が計上されており、19年度は10件程度の電子入札を総合評価落札方式で実施するということでした。私は一般質問でも申し上げましたが、評価項目の社会貢献のなかで経営事項審査の審査項目でもある雇用保険や健康保険及び厚生年金保険の加入等を評価項目とするとともにインセンティブが働く配点を期待しております。


3款3項1目 老人福祉総務費のうち後期高齢者医療準備費についてです。これは20年度から開始予定の75歳以上の後期高齢者医療の事務処理システム開発や広域連合運営費負担等に2億1900万円余が計上されています。保険料は広域連合ごとに決定しますが、厚生労働省の試算では制度発足時には全国平均で月額6,200円程度になる見通しと言われています。配偶者や子供の扶養家族となっているため保険料を払ってこなかった人は、激変緩和措置として2年間半額になるようですが、負担増には変わりありません。この高齢者の負担増に対して、本市が実施している就学前までの医療費無料制度のような市独自の助成制度設置を検討されるよう期待しております。


4款2項2目 環境対策費のうちPCB処理推進費で一言申し上げます。PCB処理につきましては、安全に適切に早期に全ての処理ができることを期待している者の1人でありますが、またしても平成19年1月14日に大きな事故があり、プラントも停止した状態にあります。
これは、4階の真空加熱分離エリアに設置されている真空加熱炉(C号炉)の冷却用の熱交換器破損により冷却水が漏水し、さらには漏水した冷却水の一部は、4階のステンレス床から他のエリアへも漏洩しております。
平成17年4月25日、稼働テスト中の第1蒸留塔供給槽のタンク破損に始まり、同年11月21日の第1蒸留塔の底部ポンプに取りつけた圧力計が脱落によるPCB入り洗浄液の室内漏えい、および未処理状態での外部排出に続き、3度目の事故であります。
日本環境安全事業株式会社よ、しっかりせよ。また、環境部も今度こそ、厳しい態度で臨んでいただきたい、そんな気持ちであります。


次に、4款3項4目 清掃工場費のうち渡刈クリーンセンター費についてです。19年度、管理運営費として15億1100万円余が計上され、運転管理費の外部委託費は4億9000万円、都市ガス・水道などの光熱水費は3億9000万円ということでした。規模が若干違いますが、これは、渡刈清掃工場の運転管理費、光熱水費と比較して相当大きくなっています。安全率を大きくとっていると言ってはいますが、これでも足りない可能性もあるのです。方式、メーカーは違いますが、豊橋市が採用し、稼動している三井造船製のキルン式熱分解ガス化溶融方式のプラントでは、豊橋市とメーカーが締結した確認事項覚書のなかで、運転管理経費の処理コストのあり方を定めています。内容は、1トンあたりの処理コストをメーカーが保証し、それを超えた場合は、メーカー負担というものです。そして、当初見込みの性能が出ず、毎年のようにメーカーが処理コストを補填しているそうです。
また、私の一般質問に対する答弁でも分かったように溶融スラグの利用についても使い道がないことが実証されつつあります。私は実績のない熱分解ガス化溶融方式より、長年の実績があり、職員により安心して運転できるストーカ方式を採用すべきと今でも思っていますが、完成し、本格稼動する以上、事故や大きなトラブルもなく、主張されたランニングコストで稼動されることを願うものであります。また、何か問題があったときには速やかに議会に報告いただきたいものです。

また、10款8項6目 社会体育費のうち、児童・生徒スポーツ観戦費として豊田スタジアムでのJリーグ公式観戦費1323万円についても一言申し上げます。この事業は、平成13年度から始まり、当初はすべての小学校6年生とすべての中学校2年生を対象に実施が予定されていましたが、親子観戦事業に変更されました。
平成14年度からは小学校6年生と中学校2年生だけではなく、小学校4年生まで対象を広げ実施しています。19年度も小4、小6、中2が対象ですが、17年度の平均参加率を具体的に見ますと小4、29.3%、小6、26.8%、中2、16.6%です。たったこれだけです。特に女子児童・生徒の参加率はよくありません。チケットは学校で渡していますので実際は行かなかった児童・生徒はもっといるかもしれません。また、事前に渡したチケットをチケット屋やインターネットを活用し、販売することも可能です。
私にはこの事業は教育的な意義が全く感じられません。本当に必要だとするのなら親子観戦ではなく、能やクラシックコンサートの鑑賞のように全員参加にすべきではありませんか。そうでなければやめるべきだと思っています。


最後に、同じく10款8項6目豊田スタジアムを活かしたまちづくり推進費負担金350万円についても触れておきます。豊田スタジアムを生かしたまちづくりの会に平成11年、12年、13年は750万円の負担金を支出。15年度以降は500万円の負担金を計上していました。19年度は減額はされましたが、まだ350万円も予算計上されています。
この負担金は、広報活動に努め市民の活動の高揚を図るという趣旨のようですが、そろそろ、財政的に自立すべきではないでしょうか。
地区総合型スポーツクラブは、補助制度の拡充をするものの設立11年目からは完全に財政的な自立を求められます。
また、冒頭申し上げたとおり平成16年度までは1人あたり5000円の補助金を予算計上していた学校教職員厚生会補助金は、17、18年度は半減され、19年度は廃止されています。
ぜひ、豊田スタジアムを生かしたまちづくりの会におかれましても、自主自立の精神で活動していただくことを期待します。


以上のように、いくつかの事業については問題と感じ、20年度以降の改善を期待するものの、全般的には非常に評価できる予算であります。よって平成19年度豊田市一般会計予算に対しては賛成いたします。

以上で、すべての討論といたします。