平成19年6月定例会 討論
私は、今6月定例会に上程されております議案のうち、議案第95号、120号については反対し、その他は賛成いたします。

 そこで、議案第95号、120号については反対の立場から、議案第101号、118号については意見を述べつつ賛成の立場から討論いたします。

 まず、議案第95号豊田市災害応急対策又は災害復旧のため派遣された職員に対する災害派遣手当の支給に関する条例の一部を改正する条例に反対の立場から討論いたします。
 本議案は、武力攻撃災害等派遣手当の支給に関し必要な事項を定めるものです。私自身、議案質疑、委員会質疑を終えるまでは国民保護法制に関してはさまざまな思いがある中ではありますが、転ばぬ先のつえ、予防の観点から本議案の賛成も仕方がないと思っておりました。しかしながら、本議案での本会議での議案質疑、委員会質疑に対するそれぞれの答弁をお聞きしますと、やはり賛成しかねるという問題がいくつか出てまいりました。
 そもそも論から申し上げれば、武力攻撃災害ということは、国の外交上からの失敗からこうむる結果であり、自治体の責任ではないと言えます。ということは、本来から言えば、万が一武力攻撃され、災害が生じたのであれば、現実論として財政的に可能である限り国家の責任において武力攻撃災害の復旧に対する費用を負担すべきであると考えます。
 であるならば、そのために派遣される職員に対する派遣手当や宿泊等に伴う経費も全額国から支給されるべきであります。しかし、私の委員会質疑に対する答弁でも明らかになったように、武力攻撃災害等の派遣職員に対する手当を支給する場合、国県からの補助金、または交付税、特別交付税等の算定の項目となるかどうか、また、財政的な支援があるかどうかもいまだ明確になっていないということでありました。
 また、派遣職員がホテル営業の施設や旅館営業の施設に宿泊する場合の宿泊費と派遣手当の差額相当分については、消防庁の通達に基づき本市が負担をするということを想定している答弁もございました。
 これらのことを総合的に考えますと、国と自治体との役割、責任が不明確であり、そもそも国が責任を果たさないこうした負担を各自治体に押しつけるような本条例を賛成することはできません。よって、議案第95号には反対いたします。

 次に、議案第101号平成19年度豊田市一般会計補正予算について、意見を述べつつ賛成の立場から討論いたします。

 本議案は、10款6項7目東部給食センター改築工事に係るPFIアドバイザリー業務ほか5,000万円の計上であります。このPFI導入を検討した際には、公設協会方式、公設民営方式、PFIとしては民間が建設し、市へ移管後、民間が運営するBTO方式を比較検討した結果、15年間にわたるシミュレーションをはじき出され、人件費が5億7,000万円を始め、その合計が約15億円と効果が試算されておりました。
 しかし、ここで注意しなければならないことは、国のレベルでも問題視されている正規雇用と非正規雇用の関係についてであります。市民の税金で運営する給食センターも高コスト体質であってはなりませんが、新築工事、解体撤去工事、維持管理費等の削減効果のほとんどが人件費ということも否定できません。そして、経費削減するため、正規雇用をできる限り少なく、非正規雇用を増やす、または正規雇用であっても給与の水準が極端に低く、継続して勤務できないという状況も危ぐされます。
 今後、事業者となる特別目的会社SPCには雇用面も含めた社会的貢献を十分認識され、運営していただくことを期待しております。もちろん私自身、民間が適切にさまざまな事業に参画できる機会が増えることに対しては異議を唱えるものではありませんし、指定管理者制度のもとでもしかるべき施設の指定管理者の選定には公募により積極的に民間に任せてもいいと思っております。
 幼稚園・保育園の民間移管についてもしかりです。しっかり条件を守り、子どもたちにとって最善な教育、保育が低コストでできれば言うことはありません。しかし、多くの分野で民間が利益誘導、利益追求、利潤追求によりさまざまな弊害を生んでいることも確かであります。
 学校給食は市直営でなければならない、学校給食協会でなければならないとは思っていませんが、民間運営によることのしわ寄せが、PFI方式の導入の結果が人件費の削減だけに終わってしまうことも危ぐされます。
 また、最近のニュースでは、北海道の食肉加工メーカーが学校給食へ虚偽の食材納入していたことも明らかになりました。今回のPFI事業では、市が献立を作成し、食材も市が調達するということで安心はしましたが、本市、子どもたち、従業員のためにならないSPCによる不適切な経費削減、不当な利益追求が絶対にないとも限りません。本事業は交通安全教育施設とともに、本市の初期のPFI事業として重要な案件であります。
 今回のPFIアドバイザリー業務委託による要求水準書作成の際には、本市として正規職員の採用割合、最低雇用の条件等を明確に明記するとともに、SPCが行き過ぎた利益第一、利潤追求にならないようしっかり監督責任を担っていただくよう期待しております。
 そして、新東部給食センターはもちろん、市内すべての学校給食において今後さらに安心・安全、おいしい給食を目指していただくことを期待し、賛成討論といたします。

 次に、議案118号財産の取得、AEDについて意見を述べつつ、賛成の立場から討論いたします。
 本議案は、市内の小学校にAEDを配備するため69セットを3,000万円余で取得するものです。これにより市内すべての小・中・養護学校にAEDを配備できることになります。すばらしいことだと思います。各学校にAEDを配備することは、文部科学省の補助対象となっていないこともあり、財政的に大きな負担となるためちゅうちょしている自治体が多い中で、本市が積極的にAEDの配備を進めてきたことに改めて敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 しかしながら、市民の大切な税金を使う上でいいことをしているんだからと無条件で賛成をすることはできません。そこで、私は本議案を認めるかどうか三つの観点から審査をいたしました。その1、選定機種の妥当性、その2、価格の妥当性、その3、保守点検を含めた管理体制についてです。
 そこで、まず機種の選定の妥当性についてですが、平成18年6月定例会でも議案第107号としてAEDの取得がされており、購入予定機器はフィリップスメディカルシステムズ社のハートスタートFR2という機種で、選定理由は「安全性、操作の確実性などの点を考慮し決定した」と既に答弁がありました。そして、それを踏まえて今回も同じ機種を選択しており、使い勝手、講習等を考慮すれば、同機種をそろえたいということは理解できます。
 次に、価格の妥当性についてですが、予定価格ワンセットあたり税込みで46万円余、実際の落札価格は税込みで44万7,300円ですが、本会議の議案質疑の答弁では定価が67万円ということでありました。そこで私なりにさまざまな情報収集をしましたところ、ハートスタートFR2に限定してももっと安価に取得できたと思われた事例がいくつか見受けられました。その1、財団法人日本スイミングクラブ協会が平成17年にあっせんした価格は税込みで20台を前提にしておりましたが、30万7,000円余でございました。20台に満たない場合でも32万円余でございました。その2、福井医師会が会員にあっせんした価格でも税込み29万4,000円でした。これは医師会の会員を通じれば会員以外でも買えるということでありました。その3、岡山県が国体に向け導入したAEDの設置と導入レクチャーの業務を担ったメディエリアサポート企業組合では、税込み価格34万6,500円で販売されております。また、我孫子市でもワンセットあたり39万9,000円等々さまざまな事例がある中、今回取得しましたワンセット税込み44万7,300円ということについては当初納得ができませんでした。
 しかしながら、委員会質疑において、本体価格は26万円である。小児用パットやキャリングバック、ボックスもついているという答弁もあり、また、リース契約との比較もしっかりされており、最善とは言えないまでも次善の価格であると認識いたしました。
 保守点検を含めた管理体制については、耐用年数は5年から7年、保証は5年と言われていますが、定期点検は学校で今まで一切しておらず、点検マニュアルすらない、市教育委員会から指示もしていないということでありました。AED自身が毎日セルフテストを実施すると言っても安心はできません。ましてやフィリップス社のハートスタートFR2は、米国においてフロントパネルボタンを強く押さないと反応しなかったという事象が報告され、平成18年12月には日本国内で自主回収したという一件もございます。そして、保証期間中及び期間外における機器の不良における交換、修理時の代替機器についての対応も今明確になっておりませんでした。しかし、教育次世代委員会では、これらについて今後しっかり対応し進める旨のご答弁がございましたので、委員会審査を通じ本議案の妥当性については理解をいたしました。しかし、まだまだ改善すべき点も見受けられます。
 機種の選定については、同機種をそろえたいということは理解できますが、AEDの範囲に対して言えば、文部科学省は補助対象になっていないものの、経済産業省では全国商店街振興組合連合会と協力することによりAEDを商店街で整備する場合、事業費の2分の1を補助します。この場合、必ずしもフィリップス社のハートスタートFR2を選定するとは限りません。また、ほかの企業でも同様でございます。これらを考慮すれば、市としてさまざまな機種に対応できるよう複数機種の導入を検討してもいいと思います。
 また、取得価格についても、先ほど申し上げたとおり、役所レベルだけではなく、事前に民間への納入実績も含め多くの情報収集を行っていれば、予定価格の設定も落札価格もさらに適切なレベルにできたのではないでしょうか。保守点検を含めた管理体制については委員会でもご答弁いただきましたが、早急に点検マニュアルを作成し、確実に保守点検をしていただくとともに、野外に設置するということでございますので盗難防止策についてもしっかり検討していただくことを期待して、賛成討論といたします。

 最後に、議案第120号都市公園予定区域の決定について、籠川緑地について反対の立場から討論をいたします。

 本議案は、(仮称)水辺ふれあいプラザ、河川敷公園を含む籠川緑地としての都市公園予定区域の決定についてであります。そして、その多くが(仮称)水辺ふれあいプラザ用地でございます。この施設の整備のねらいは、環境の時代を迎え、市民、特に次世代を担う子どもたちの自然への関心と人間形成を養う、また、水辺ふれあいプラザを水辺の環境学習の拠点として位置づけるとなっております。そして、川の自然を体感する学習拠点、川の自然を生かしたふれあい交流をコンセプトに、猿投地区の亀首町に約10億円の総事業費をかけ整備するものであります。
 私も整備のねらい、コンセプトには賛成でございますが、なぜこの地でなければならないのか、また10億円もの費用が必要なのか今でも理解できません。当初計画では、総事業費10億円のうち用地取得費が約6億円、造成費が約3億1,000万円、川の交流館建設費が約7,000万円、河川事業として約2,000万円でございました。用地取得費が実に6割も占めます。また、水辺ふれあいプラザ部分の事業については、国の補助対象事業にならないため、国からの補助金は一切ございません。国の補助対象事業にすらならない事業が本当に必要なのでしょうか。この場所が適切なのでしょうか。そして、このプラザのメイン施設であったアユの種苗センター施設整備費については、矢作川漁協が事業主体で漁協の費用で整備する予定でございましたが、白紙撤回されました。アユの種苗センター整備はだれが主導してきたのか、白紙撤回されて計画が変更される中で責任の所在が明らかになっていません。
 繰り返しになりますが、私は、川の自然を体感する学習拠点、川の自然を生かしたふれあい交流には大賛成であります。でしたら旭地区を始め旧町村地区にはすばらしい自然がいくらでもあるのではありませんか。こうした新市の財産を生かしていくことがこれからの本市のあるべき姿ではないでしょうか。
 都市と農山村の交流もこの分野から生まれるのではないでしょうか。
 そして、昨日、改めて現地を訪れてみました。水辺ふれあいプラザ部分は相当の広さでございます。地元の方ともお話ができました。約10億円もの総事業費をかけて整備するんでよと言いますと、びっくりされておられました。そして、「地元にも本当にここでなければならないのか疑問視する声も含めいろいろな声があるんですよ」と教えてくださいました。私は、この亀首町、籠川緑地の都市公園予定区域の決定について反対ではありません。でもそれは地元の方が、近隣の方が籠川に親しみ、ふれあえる程度でいいと思っています。
 愛知県施行の河川部3.1ヘクタールの環境整備、親水整備及び地域と市民の共働で整備、管理する1.1ヘクタールの河川敷公園部分の都市計画予定区域の決定については認められますが、アユの種苗センターの施設整備が白紙になり、代替施設を今後検討するような水辺ふれあいプラザ部分1.3ヘクタールについては認めることができません。よって、この部分を含む議案第120号については反対させていただきます。
 以上でございます。




○議長(岩月幸雄) 以上で説明が終わりました。
 ただいまの説明に対し、ご意見はありませんか。
 岡田議員。

○34番(岡田耕一) 私は、同意第5号副市長の選任についてご意見を申し上げます。

 本件は菊地春海副市長の後任として加藤恒太郎さんを選任する案件でございます。先ほども市長からご説明がありましたように、現在まで建設省、国土交通省から派遣されてこられました歴代の助役、副市長のご見識、お人柄等を思い返せば、加藤恒太郎さんも同様に申し分のないすばらしい方だということは容易に推察できます。また、今までの実績も履歴等を見まして評価しているものでございます。

 しかし、私は、内部登用だけではこれからの急激な時代の変化に対応できる意識改革ができないと認識し、新政クラブ時代より助役、収入役等の特別職を含めた幹部職員を民間から積極的に登用すべきという立場をとってまいりました。副市長制度に変わった現在でもその思いに変わりはありません。

 愛知県では平成14年度まで中央省庁より総務部長職を派遣されておられましたが、現在は廃止されております。本市でも副市長派遣の依頼をする時代は終わったのではないでしょうか。既にその役割は十分果たしたと認識しております。中央省庁職員の副市長派遣なしには自治体経営ができない体制ではないと思っております。

 私は、2期8年の任期を終えようとしている鈴木市政の実績を見ますと、派遣副市長なしでも今後の市政運営、インフラ整備に対しても十分な体制になっていると感じています。
 また、幸い本市を含む愛知11区には政権与党の土井代議士、人気と実力を兼ね備えた古本代議士と2名の与野党の代議士を要しています。また、中央との情報収集、情報発信機関として皆さんが評価をしている東京事務所もございます。たとえ政権が交代しようとも中央とのパイプは十分あるのではないでしょうか。

 私は、国土交通省派遣副市長の力をかりずに自主自立でこれからの新しい時代に立ち向かっていくべきではないかと思っています。そして、効率的な行政経営を目指すために、経営感覚を持ち、地方分権、さらなる今日的課題に対して迅速かつ的確に対応でき、市民ニーズに対しても柔軟に対応できる人材登用が重要であると考えます。

 助役時代から副市長の内部登用を続けている現在、副市長が2名必要であるというのなら、もう1名は経営感覚にすぐれた民間出身者を登用すべきであると考えます。そして、国土交通省職員の副市長派遣の依頼をすべきではないと私見を申し上げ、同意についての意見といたします。