平成21年12月定例会 討論

私は通告に従い、今12月定例会に上程されている議案のうち176号を除く議案について賛成致します。そこで、今回は、議案第138号、161号から163号、166号について、意見を述べつつ賛成の立場から、また、176号につきましては、現段階では賛成はできないという立場で討論致します。


まずは、議案第138号 豊田市職員特殊勤務手当条例の一部を改正する条例についてです。
本議案は、12月29日から1月3日までの年末年始に勤務した場合、1日につき3,000円支給している変則勤務手当を21年度から廃止するというものです。
その理由として、委員会での答弁では、総務省の新地方行革指針と国家公務員の給与制度改革を受けて平成18年に会計検査院が実施した地方財政の状況等に関する会計検査の報告により、制度の趣旨に合致しない手当の見直しが指摘され、全国で見直しが進み、本市でも廃止するとのことです。
近隣では岡崎市が平成18年4月から、豊橋市が19年4月から廃止されているとのことです。そして、労働組合とも協議され、理解を頂いたうえでの上程ですので、反対する理由はありません。
ただ、年末年始に勤務した場合と通常の休日に勤務した場合の手当が本当に同じでいいのかと疑問に思います。日頃、民間準拠により持ち家の方の住居手当は廃止すべきと主張する私ですが、この年末年始手当については、本来、必要ではないかと思っています。
実際に民間企業におきましても休日勤務手当の加算率が、通常の休日と年末年始では、違っている企業もあるようです。3,000円という金額の上乗せが妥当かどうかは判断の難しいところではありますが、1月1日に勤務しても通常休日と同じ、勤務1時間あたり給与額×100分の135の支給だけで良いとは、とても思えません。
また、今回、対象者として最も人数の多い消防職員の皆さんは労働組合には加入していません。組合との協議で理解いただいたとしても彼らの理解が本当に得られているかは疑問であります。
私は今後、年末年始の期間における休日勤務手当の加算率を見直しすべきとの意見を申し上げ、今回の議案には賛成いたします。



次に議案第161号 財産の取得について(授業用コンピュータ機器等)から163号までの3議案につきましては、関連がありますので、一括して討論いたします。
本議案は、国の緊急経済対策いわゆるスクールニューディール政策の一環として、学校に配備するコンピュータ機器等を国から多額の交付金を得て、取得するものであります。
そして、これらの議案は、重要なネットワークの調整等を行う必要があるので、高度な技術力を有する業者を対象に入札するという方針から分割発注が可能なネットワークごとに3分割されたと言います。しかし、地元業者への配慮からもっと細分化した発注はできたのではないでしょうか。
たしかに調達コストへの配慮は必要です。そして、私の今までのスタンスであれば、市民からお預かりしている大切な血税を有効に使わせていただくため、調達コストを最大限安価にするため、スケールメリットを生かし、一括発注すべきだと常々主張して参りました。
しかし、政府も正式にデフレと宣言し、二番底が心配される中、今すべきことは、地域経済、とりわけ地元業者への配慮ではないでしょうか。
ネットワークの関係で分割発注できないものまで、分割すべきとは言いません。ただ、分割できるものはあったのではないでしょうか。たとえば、161号のノートパソコンは普通教室で使用する事を想定しており、プロジェクタ91台、実物投影機338台とは常時接続されていないものと思われます。また、DVDデッキ338台に至っては、PCに接続するのではなく、別に分割発注されている地上デジタルテレビとの接続を想定しています。
また、163号のデジタルカメラ136台、デジタルビデオカメラ9台も基本的にはネットワークとは関係ありません。このように考えれば、あと2,3件は契約を分割し、地元業者が入札や競争見積もりに参加できる工夫はいくらでもあったのではないでしょうか。
これから、いつまで続くかわからない現在の経済状況を考慮し、他の財産の取得、工事請負契約締結も含め、今後、各種発注に関して地元業者への最大限の配慮を期待し、賛成の討論といたします。


次は議案第166号 訴えの提起(所有権移転登記抹消登記等請求事件)についてです。
本議案は市が買収した土地を売買契約の解除に基づく、原状回復及び瑕疵担保責任に基づき、4億4,000万円余の損害賠償請求を飯野施行森林組合に求める訴えの提起をするものであります。
本件につきましては、今12月定例会の一般質問でも触れさせて頂きました通り、私は、この用地問題に対して、これまで、篠田議員、外山議員とともに、住民監査請求、住民訴訟を行うとともに代表質問、決算審査等、様々な機会において、解決に向けた発言を繰り返してきましたので、ここでは、多くは申し上げません。
ただ、今定例会の私の議案質疑に対して、「深見町の本件用地は本市にとっても不要だと認識している」旨の答弁もありました。今回勝訴し、本件用地を売買契約解除しても問題がないことが確認されました。
今後の訴訟では、早期解決を目指すあまり、中途半端な妥協、和解をするのではなく、本市の主張をしっかり申し上げ、問題解決に向かうことを期待します。


最後は、議案第176号 指定管理者の指定(井上公園水泳場)についてです。
本議案につきましては、必ずしも反対を論ずる立場ではありませんが、今は採決するタイミングではなく、現段階では賛成はできかねるという立場で討論致します。
本件は、議員各位もご承知のように付託委員会でありました産業建設委員会での審査終了後に、今回指定を受ける予定の業者と競った相手側から指定管理業者選定のプロセスに疑義があるということで全議員に対して、配達証明まで付けた郵便にて各種資料が送付されました。
本市としては、議員に対して、全員協議会で経緯の報告と争点についての説明をされ、また、各議員からの質疑にも適切に回答されていますので、私も問題はないと信じたい気持ちです。
ただ、全国各地の自治体プールも精力的に運営されているこの企業が、複数の弁護士を立て、市長宛に質問状まで提出されると言うことはよほどのことだと思います。また、議員として、市と民間企業の間でこうした事態になっていることを、業者からの情報を得るまで知ることができなかったことは、残念としか言いようがありません。
市からも積極的な情報提供があってもよかったのではないかとも思っています。全員協議会での「もし裁判になっても勝てるか」との質問に対して、勝てると言ってはいただきましたが、再度、相手企業からの意見、反論、もしくは理解できたという回答がないまま、私は現段階では自信を持って賛成できません。よって残念ではありますが、今は反対とさせていただきます。本件の早期解決を期待しております。




次に請願につきましては、請願5号には賛同し、3号、4号、6号につきましては、賛同できません。そこで、3号、4号、6号につきまして、採択しない立場から討論致します。

まず、請願3号 年金のマイナス物価スライド実施中止を政府に求める意見書を提出する請願書についてです。
本請願は、過去の年金スライドの実績を批評し、「2010年度の年金額切り下げを実施しないことを政府に求める」意見書を提出することを求めるものです。
私は物価が上昇したときのみ物価スライドを肯定し、下降したときには認めないとするダブルスタンダードには賛成できません。よって、本請願には賛同できません。


次に請願4号 介護・福祉・医療など社会保障の施策拡充についての請願書についてです。
本請願は医療、福祉、介護、年金など社会保障全般に対して改善を求めているもので、請願事項の【1】自治体の基本的なあり方についてや、各請願事項については、共感し、賛同できるものも多く、請願者の切実な思い、真剣な取組みに対して、敬意を感じるものです。
しかし、請願【3】1,国に対する意見書・要望書のB義務教育終了までの医療費無料制度を創設してください。や
2,愛知県に対する意見書・要望書のA後期高齢者医療対象者の医療費負担を無料にするための医療費助成制度を設けてください。については、賛同できません。医療費の無料化をすることによって、すべてが安易な受診とは言いませんが、受診率が増加しているというデータもでています。
不適切な受診によって、医師への負担増大、健康保険組合への財政負担の増大等の弊害も指摘されています。確かに現在の医療費負担は重すぎるかもしれませんので、負担軽減策は必要だと思います。ただ、完全無料化には賛成できかねます。
よって、これらを含む、本請願には賛同できません。


最後に請願6号 社会保障施策拡充のための請願書についてです。
私は請願趣旨にあります「民間委託など自治体リストラをすすめることなく」については、民間委託が必ずしも悪いとは思いません。公が責任を持つところは持ち、そして、民間が担うことによりさらにサービスの向上を図る場があるのであれば、それを否定するものではありません。
また、請願【1】@「社会保障に関する各種の臨時交付金などは時限措置ではなく、恒久的な制度となるよう国に要望する」ことについては、国で責任を持ってやっていただけるのならそれにこしたことはありませんが、現在の財政状況、特にふくれあがった国債発行残高等を再認識し、次世代へ負担を先送りしている現状を考えますと、簡単には請願者が求める要望を実現すべきとは言えず、総合的な判断が必要であると考えます。
また、「国からの交付金がなくなっても市独自に施策を継続実施してください」については、そのすべてを市が負担できるだけの財政状況であるか、施策の優先順位等を総合的に判断し決定すべきと考えます。
さらに請願【2】国に意見書・要望書の提出についての@「消費税の引き上げは行わないでください」については、請願者が求める請願【1】@の実現や財政黒字化を目指すプロセスの中では、いつかは消費税を含めた税制の抜本的な改革が必要であると考えます。よって、消費税の引き上げも反対する立場にはありませんので、本請願には同意できません。

以上で、すべての討論を終わります。