平成22年6月定例会 討論

 私は本6月定例会に上程されている議案のすべてに賛成致します。
 そこで、議案第93号 財産の取得(豊田地域医療センター電子カルテシステム)について、市民の安全・安心の観点から期待を込め、賛成の討論をさせて頂きます。

本議案は、市民の健康保持及び医療体制の充実を図るため、豊田地域医療センターに電子カルテシステムを4億890万円余で取得するものです。

 具体的な導入効果としては、カルテ記入の統一化による安全および質の確保、そして、カルテの検索時間として、カルテ1枚あたり2〜5分の時間短縮、新規の紙カルテ管理場所の削減としては、幅1m、高さ2m、奥行40cmのキャビネットが年間50本分のスペース削減、また、受付・カルテ整理等の事務の効率化については、年間に1人工分の削減効果があるなど、多くのメリットがあることが委員会を通じて確認できました。。

 そこで、電子カルテシステムの導入リスク及びデメリットも考えたいと思います。
 電子カルテが導入されますと、医師は、診察とパソコン操作をあわせて行う必要があります。パソコン操作に慣れていない医師にとっては、診察に集中できなくなったり、患者とのコミュニケーションが少なくなったりすることが懸念されますし、実際に、そのような声をよく聞きます。
 また、電子カルテシステムがシステムダウンやシステムエラーした場合には、病院にとっては致命的で、外来の延滞や診察の処置、指導、検査、リハビリ、手術、入院手続き等、すべての業務を延滞または、ストップさせる事となります。

以上のようなリスク、デメリットが想定されるなかで、地域医療センターとしては、万全な対策を講じる必要があります。
 システムエラー、システムダウン時の対応やデータのバックアップ体制については、日常的に複数サーバーにデータを保存するとともに定期的に別のサーバーにもデータが保存され、万が一のシステム障害に備えて、二重、三重の備えもするとのことでした。また、情報の漏洩防止対策等もしっかり対策を講じるとのことであります。

 そして、電子カルテ化にともない、操作の習得のため2ヶ月間、操作方法、トラブル対応、セキュリティなど、1人あたり20時間〜25時間の研修を行い、本稼働前には3回の運用リハーサルも実施する旨の答弁もありました。また、院内にはIT推進室を設置するなど、万全の体制を整える努力をしていると理解しました。

 ただ、本システム導入に伴い、先ほども申し上げましたが、医師が、キーボードやコンピュータの画面に向かい、入力に苦労することにより、患者さんと向き合うことができない、患者さんとの意思の疎通、コミュニケーション不足にならないか、ということが一番危惧されます。委員会質疑でも「患者さんをおろそかにしないことが一番であるので、研修の機会等で動機づける」との答弁もありました。
 今回、導入する電子カルテシステムが医師、看護師、その他すべての医療スタッフにとって使いやすいものになるよう、今後の企画・設計・開発を進めていただきたいと思います。そしてスムーズな運用につなげていただき、それが、患者さんの安全・安心、更なる医療サービスの向上につながるよう期待し、賛成の討論と致します。