平成22年9月定例会 討論


私は、今9月定例会に上程されておりますすべての議案並びに承認案件に賛成いたします。

 そこで、通告に従い、議案第96号、議案第112号、承認第4号に対しまして、賛成する立場から討論いたします。

 まずは、議案第96号豊田市伝統的建造物群保存地区保存条例についてであります。
 本議案は重要伝統的建造物群保存地区制度を活用し、市の財産である足助の町並みを保存するために設置する条例であります。本条例を制定することで、その後、新保存審議会の設置、保存計画の告示、文化庁への選定申し出と続き、晴れて重要伝統的建造物群保存地区に選定されれば、平成24年度には補助事業の開始となります。香嵐渓という財産とともに、重伝建の町並みという二つの魅力の相乗効果による観光客の増加、まちの活性化、歴史と伝統の継承などの効果が期待されます。
 ただ、重伝建に選定されることによってメリットと同様にデメリットも想定されます。例えば、行楽シーズンにさらなる観光客が来訪し、交通渋滞や交通事故が増加したり、余りに観光地化し過ぎて足助らしさがなくなってしまうのではないかと危ぐされます。こうした心配が杞憂に終わるように、事前にさまざまなことを想定し、しっかり準備、対応されることを期待し、賛成の討論といたします。

 次は、議案第112号工事請負契約の締結について(どんぐりの湯改修工事)についてであります。
 本議案はどんぐりの里いなぶの健康増進施設どんぐりの湯及びレストラン棟の改修工事を3億3,600万円で工事請負契約を締結するものであります。
 稲武地区の観光交流の拠点施設としての本施設ではありますが、施設の老朽化や近隣地区への魅力ある競合施設の増加により、どんぐりの湯の魅力がだんだん低下している現状を直視する必要があります。本契約によるリニューアル工事によりまして、テーマの異なる二つの温泉が設置されるとともに、市民待望の充実した露天ぶろが新設され、どんぐりの湯の新たな魅力に市民の満足度が向上することを期待しております。
 また、どんぐりの湯が改修されてすばらしい施設になることにより、来訪客が増加し、稲武地区全体への経済効果、その他波及効果を大いに期待するところであります。そして稲武地区において、どんぐりの湯だけが独り勝ちをするのではなく、近隣温泉旅館等の民業を圧迫することなく、共存共栄が図られる工夫も必要であると考えます。例えば、温泉施設としてはどんぐりの湯に入っていただくとともに、宿泊は近隣の旅館に泊まっていただくことや、はしご湯などの連携は図れるのではないでしょうか。今後の民間施設との連携と稲武地区の活性化を期待し、賛成の討論といたします。

 そして最後に、承認第4号平成21年度豊田市一般会計決算につきましては、委員会の全体会でも意見を申し上げましたので、重複は避け、認定する立場から、主に改善に向けた取組への評価について述べてまいります。
 今回は特に、平成21年度豊田市包括外部監査結果報告書及び市監査委員による平成21年度豊田市決算等審査意見書で指摘された項目について申し上げます。

 まずは歳出、2款2項1目自治振興費のうち、地域集会施設整備資金利子補給補助金についてであります。
 これは地域集会施設の整備を行う自治区に対する資金融資のあっせん及び融資を行う金融機関の利子補給を行うものですが、監査結果報告書では、市は自治区の金融機関からの借入金について連帯保証をしているが債務保証をすべきではないと監査人に指摘されておりました。しかし、その後、適切に対応されております。

 次に、8款5項7目公園費のうち、花のあるまちづくり推進費についてであります。
 これは、潤いと安らぎのある美しいまちづくりを図ることを目的とするもので、市が補助金を公園緑地協会に交付し、その資金で公園緑地協会が各種団体に補助する制度であります。この花のあるまちづくり事業補助金については、監査人が地方自治法第232条の2の法の趣旨に反する間接的補助金の仕組みを採用するのは適切でないと指摘されました。しかし、これにつきましても適切に改善されております。
 また、同じく公園費のうち、公園緑地協会運営費補助金について、収益性のある自主事業として行われている矢作ゴルフ場について、それにかかわる職員の人件費を補助金で負担していることの指摘についても真摯に受けとめ、改善が図られております。
 以上のように平成21年度豊田市包括外部監査結果報告書で指摘されております数々の事項について、適切かつ速やかに対応されたことを評価いたします。

 そして最後に、平成21年度豊田市決算等審査意見書で指摘された事項についても述べておきます。
 審査の結果及び所見の今後に向けての事項では、次のように指摘がされております。
 平成21年度において、市の事務執行上のミスにより新聞報道された事件が発生した。市民生活に重大な影響を与えるミスの目が包含されている可能性があるという認識を持って危機管理意識を高め、法令遵守、内部統制体制の強化を図ることを求めるとありました。これについて私は分科会での質疑において、ミス防止に向けた取組を確認しました。
 すると、第1弾として、全管理職を対象にトヨタ式改善に学ぶをテーマにした管理職研修。第2弾としては、行政職、消防職の全所属長を対象にヒューマンエラーマネジメント研修の実施。第3弾としては、全庁を挙げた事務ミス防止対策の緊急職場研修と意識啓発。そして第4弾として、各個人の業務を検証し、未然に事務執行上のミスを防止する目的のチャレンジ提案を実施するなど努力の跡が感じられます。再発防止に絶対はないかもしれませんが、今後もしっかり取り組んでいただくことを期待しております。

 以上のように、各種指摘に対して適切かつ速やかに対応し、市民生活への影響を最小限にとどめた点は評価できます。よって、各施策同様にこうした点も評価し、以上、議員各位の賛同を得ることを期待して、すべての討論といたします。


平成22年9月定例会 同意案件に対する意見

 同意第7号 教育委員会委員の選任については教育委員会委員全体を見たときに諸手を挙げて賛成とはいたしかねるとの立場から意見を申し上げます。

 本案件は、小澤里美さんの再任ならびに吉田万佐敏教育長の後任として、笠井保弘さんを選任するのです。
 小澤里美さんはすでに教育委員会委員として保護者代表の立場からの実績もあり、高く評価されての再任と理解しております。
 また、笠井保弘さんも市職員時代は議会事務局局長補佐や美術館副館長、教育委員会教育次長などを歴任され、また、現在は、(財)豊田市体育協会常務理事としても活躍されています。だからこそ、一般行政分野だけではなく、教育行政、生涯学習、生涯スポーツにも精通され、人格、見識に優れた笠井保弘さんに教育委員会委員の白羽の矢が立ったことはよく理解できます。また、今後の教育改革に大いに期待したいと思っています。

 ただ、私が今回、心配しますのが、教育委員会委員の中に教育現場、学校現場を知る教員経験のある、学校長の経験のある方が、全くいなくなることです。今までは、必ず1名はおられたと認識しております。それが自然な形だと思い込んでいました。そして、全く問題を感じませんでした。教育委員会委員が5名の時でも1名は教員出身者がいたのです。それが、委員が増員され、6名になった今回は現場を知る、児童・生徒を直接指導してきた方が1名もいない状況となるのである。
 私は、教育長は学校長の経験者でなければならないとは全く思っていません。ただ、教育委員会委員の中に一人も教員出身者がおられなくなることが、不安でならないのです。どうかこうした不安を払拭していただくことを期待すると同時に、次回の教育委員会委員の選任時には学校現場を知る、児童・生徒を直接指導された方が再度、選任されることを期待し、意見といたします。