視察報告書                          新政クラブ  岡田 耕一


視察日時      平成15年5月29日 9:30〜12:00

町田市における病中・病後児保育(乳幼児健康支援一時預かり事業)について

町田市では、仕事や社会的事由等で安静が必要な乳幼児の看病ができない保護者の方の需要に対応するために、クリニックや保育園において病中・病後児保育を行っている。そこで豊田市での同事業の早期実現のため視察を行った。

(1)病後児保育(桔梗保育園・小野路保育園)

@    実施の経緯

・ききょう保育園 (社会福祉法人 桔梗)          現地視察もさせていただく

昭和50年代末 保護者会主催の「病気あけ保育」が始まる。保育所の外にてベビーシッターを雇う等、試行される。公費助成無し。

平成3年9月市議会の請願採択により、平成4年度より市単独の補助開始。市から保育所へ定額補助金を交付し、保育所から保護者会へ助成。

平成5年度 「病気あけ保育補助金」を直接保護者会へ助成する制度に変更。「保育ママ」の日給に一部補助(約6,200円)。

平成12年度 9月市議会にて病後児保育予算成立。10月から現行制度開始。

施設概要

定員4名  常勤看護師1名、常勤保育士1名  

非常勤保育士2名 (看護師、保育士2名体制) 

開設日数295日 開設時間7〜18時 





・小野路保育園 (社会福祉法人 香楓会)

園医が診療所を隣地に建て替え、旧診療所の有効活用を保育所に相談。改修して保育所分園と病後児保育施設の併設建物にしたい旨、市に打診がある。 

ききょう保育園の事業成果を参考に、病後児保育の実施計画を検討。

平成12年度少子化対策施時特例交付金を受け、施設整備


平成13年度4月から事業開始。

施設概要

定員4名  常勤看護師1名、常勤保育士1名  (看護師、保育士2名体制)

開設日数295日 開設時間7〜18時


A 定員の考え方

定員が4名ごとになっている



B  受け入れ対象を小学校低学年までとする考えはないか

桔梗保育園の園長先生の話では、受入れてもいいが、実際、回復期の児童は、比較的元気で保育園での保育の必要はあまりないとのこと。


C   市としての開設場所(箇所)の考え方

いずれの園も保育園の方からの打診であり、行政サイドからの設置要求ではない。いずれの園も市西部地区であるため、人口が急増している南部地区にも設置はしたいということだった。医師会との調整も必要。

D   市民以外の利用はできるのか
市内の園に通園している幼児は利用できる。


E    私立園併設ばかりだが、市立園併設はスペースの確保という問題から市立園の新規開設は困難。

F 料金設定の考え方

国の考えでは2,000円となっているが、昼食込みで3,000円にしている。おやつ有り。減免制度あり。保護者からは高いという声もある。




(2)病児保育(はやしクリニック病児保育室)          現地視察もさせていただく


@ 実施の経緯

平成13年6月8日 町田市健康課(医療政策の事務局)を経由で、院長から児童福祉課へ病中児保育開設要望。

7〜9月にかけて相談。診療所の旧処方薬局建物を貸借し、病児保育室へ改修したい旨、事業案がまとまる。

平成13年9月26日付、計画書受理。市長決裁。

平成13年度12月市議会にて事業計画採択。施設整備費の特例交付(市単独)が決定。  

平成14年1〜3月 施設整備。4月から事業開始。

施設概要

定員4名 常勤看護師1名、非常勤保育士4名

(看護師、保育士2名体制)

開設日数246日 開設時間8時30分〜17時30分

主事医が利用を可能と判断した入院を必要としない程度の急性の病気で、はしか以外の病気は預かる。病気で保育園から呼び出しがあった時でも空きがあれば預かる。

写真右側が、はやしクリニック。病児保育室に隣接しているため、医師がすぐに対応できる

A   利用の考え方

町田市在住の4ヶ月から小学校2年生までを受け入れる。町田市以外の子も利用可能。

B    料金設定の考え方

弁当持参で3,000円にしている。おやつは有り。

減免制度あり。






C    補助金額(根拠となる条例・規定は)  

本事業は、国の乳幼児健康支援一時預かり事業実施要綱、東京都病後児保育事業実施要綱、町田市病後児保育事業実施要綱に基づき実施。

15年度予算

施設事業経費(3施設分)  33,300千円 

市事務費 625千円  

市負担額合計 16,903千円





(3)豊田市における乳幼児健康支援一時預かり事業早期実施にむけて

今回視察させていただいた、町田市の2003年4月1日現在の人口は、392,466人、0歳から4歳までの人口は、17,950人、5歳から9歳までが、17,775人。豊田市の人口は、2002年4月1日現在、353,614人、平成13年10月1日現在の、0歳から4歳までの人口は、20,366人、5歳から9歳までが、18,601人で多少の違いはあるものの同規模人口で子どもの人口規模も似通っている。

本市では、市立幼稚園・保育園の民間移管計画とあわせ、平成20年までに病後児保育の1施設での実施を明言している。また、平成14年12月議会での私の一般質問に答える形で「病児保育については、保護者の子育てと就労の両立支援の観点から重要であると思っている。実施する施設は、病院や診療所に限られているので今後、病院や診療所が病児保育を実施することになれば、国県の補助制度に合わせ、市の補助制度も創設していきたい。」と答弁している。

 豊田市でも国の制度の有効利用や市の独自制度の早期創設により、市立保育園の民間移管時に乳幼児健康支援一時預かり事業を条件の1つにすべきではないだろうか。また、病中のお子さんを預かることのできる病児保育の施設として小児科の開業医に積極的に働きかけ、早期開設を進めるとともに移転が計画されている加茂病院についても病児保育室併設の要望を働きかける必要があると思う。

 町田市では、15年度予算として3施設あわせても市からの負担額は、1,700万円弱である。豊田市の財政力から考えても十分対応でき、早期に実現できると考える。

 女性の社会進出により、乳幼児健康支援一時預かり事業のニーズが高まっている現在、市として、積極的に実現に向け、動き出す必要性を痛感している。