板橋区立エコポリスセンター


開設目的:
21世紀の板橋区を健全で快適なまちとして、創り、維持していくために、自分自身のより良い環境づくりへの積極的な行動が求められているため、多くの区民の方々が環境や省資源・リサイクルについて具体的に取り組む拠点として「エコポリスセンター」を開設

開設時期:
平成7年4月

施設の特徴:
建物自体がエコロジカルに機能
展示物としての性格をもつ
自然との調和をテーマに、採光・通風・省エネルギーに配慮した設計

施設概要

屋上は、太陽光発電施設、太陽光集熱器等が設置されており、太陽の恵みをふんだんに受ける。太陽光発電施設は、1時間に最大10kwの発電が可能。これは、4人家族の1日の使用量に相当。発電された電気は館内の照明等に利用。実際には、平均6〜7kw。太陽光集熱器は、夏期は90、冬期でも50のお湯を1日に960リットルつくることができる。温水はエコポリスセンター内に併設されている「いこいの家」のお風呂、館内の給湯に利用。また、採光や屋上緑化を考えた構造となっている。視察したときは、風が強く、「風力発電施設の導入の考えはないのか」と質問したのだが、風切り音や費用対効果で採用しなかったそうだ。しかし、認証制度を用いて他の風力発電施設で起こした電気を10円(通常6円)で購入する制度を区として実施しているとのこと。

 3階には、環境実験室、エコアップ、コミュニティーコーナー、事務室があり、環境実験室では、実験や観察、実習などを行っている。大気汚染や酸性雨を考える学習会、エコクッキングなどの講座にも利用。エコアップは、人工的に作られた池で人が少し手を加えることによって、自然を取り戻そうとする試み。トンボの幼虫であるヤゴも育っているそうだ。

 1階にある環境情報資料室は、環境やリサイクルに関する書籍、雑誌、ビデオや官公庁資料など約1万点の蔵書があり、登録制。区の図書館とは、連携はないということで、これは残念だと思った。

 地下1階には、視聴覚ホール、地下1階展示コーナー、リサイクルサロン、リサイクル工房があり、私たちも展示コーナーのエコロジーツアーに参加し、宇宙船に乗った気分で、生態系の旅に出て、環境問題を考えた。

 地下2階は、雨水貯水槽、機械室、電気室、中央監視室がある。雨水貯水槽は、雨をためて、トイレの流し水や植木の散水に利用。貯水槽の大きさは100トンで、4人家族で100日分の利用が可能とのこと。

その他

エコポリスセンターの名称は、ギリシャ語の都市国家から環境都市をイメージし、命名。行動する人づくりの拠点としたい考え。ここで活動するボランティア団体は20以上で、当日も生ごみのたい肥作りを実践される方が、こちらに来られていた。

 建設費は、27,8億円。施設運営費は、年間、1億円強。年に20万人の方が、来場されるとのこと。その内、中学校の修学旅行で数千人が毎年訪れているということだった。

リサイクルショップ、リサイクル工房、資料室は、任意団体であるエコッポ企画に委託しており、年間経費は、約2000万円ということだった。詳細は聞けなかったが、今後は、リサイクルプラザを作る計画とのこと。また、学校給食の残飯は、以前は個別に処理していたが、今は、業者が回収に来て、肥料化している。年間580t。57円/kgで委託している。

所見

こうした施設を各自治体が運営され、住民の環境意識を高揚してもらい拠点になることは重要なことだと思う。しかし、施設管理が目的になってはいけないし、費用対効果もしっかり検証しなければならない。当然効果というのは、収入ということではなく、ごみの減量化や意識の高揚という意味であるが。

今回の視察は、逢妻衛生処理組合議会の視察であったが、豊田市の環境学習センターの検討材料、市民の環境問題への取り組みとしては、勉強になった。しかし、逢妻衛生処理組合議会の視察としては視察先に疑問が残る。今後の視察のあり方、必要性についても検討すべき時期ではないかと思う。